巨大ハヌマーン寺院

 巨大ハヌマーン寺院

 

車を走らせていると何やら巨大なシルエットが見えました。あれ何?とドライバーに聞いたところ、ハヌマーンだとのこと。なにそれ!?なんであんな大きいの!?今日は時間がないから明日行こう!と宣言しその日は学校へ。

そして次の日、お友達を誘って行って来ました巨大ハヌマーン像がある寺院。事前に聞き込みをしたところ何年か前にできたばかりで、その時も日本人の間で噂になりたくさんの人のブログやインスタに載ったそう。ハヌマーンはインドでは人気の神様です。Wikiで調べたところ、なんと孫悟空のモデルとなったとも。

まずは全体像。比較対象がないので大きさをお伝えすることが難しいのですが、階段でお尻まで4階くらいまであったので、その2倍でおよそ8階分くらいかと。ハヌマーンがぐいっと胸を開いてラーマ神とシーター神を見せている像です(※詳しくはネットでチェック)。ただ、私が見た別の写真では胸は開かれていないものもあり。時間によるのか季節によるのか、はたまた建築過程だったのか。指の部分が可動するようにも見えるので、胸の中が見られてのはラッキーだったのかしら。

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入り口はどこだ?と探していると足元の横に大きく口を開ける虎が。ここか?とのぞいていると、あっちで手を洗いここで靴を脱げ、とおじさんが指示をしてきたのでそれに従います。靴置き場と言っても、道路脇に置かれた錆びた鉄のアミアミのただの棚。大丈夫かいな、ま、今日はスニーカーだから盗まれはしないだろうと靴を置き進みます。

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大きな虎の横には捧げ物の花などが売っているのですが、200ルピーとふっかけてくる。いや〜それぼったくりすぎでしょ〜、しかし相場がわからないし、お参り方法わからないので、いらない〜とニコニコ手を振りながら入り口に進みます。入り口はなんと!ハヌマーンの足元に挟まった誰かの口の中です。大きく口を開ける何者かの中に入っていきます。

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ちなみに口の大きさは、ちょうど私の身長くらいだったので160cmくらいかな。男の人は頭を下げないとぶつかってしまう大きさです。今まで気づかなかったけど、よく見ると鼻ピアスしてる!

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中に入るとたくさんのハヌマーンやら神様がいらっしゃいます。どれが御本尊だ!?と探す間も無く手前にいるおじさんに手招きされたので付いていくと、なにやら祈祷された後、怪しげな水を手のひらに注がれ、飲めと促されます。怪しさ満点なので飲んだふりをしてそっと下に流します。その後おでこにちょんと赤い点をつけられ、手首に刺繍糸を巻かれました。この糸は日本でいうお守りみたいなもので、神のご加護を受けている、という意味だそうです。どうもありがとう、と去ろうとすると、お布施を要求。相場がわからないので10ルピー渡すと、基本100ルピーだと言われましたが、ありがとうね〜〜と合掌して去りました。(猿だけにww)

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全く順路がわからないのですが、とりあえず階段があったので登っていきます。どうやらこの巨大ハヌマーン寺院、いくつかの神様ブースがあり、それぞれに神官がいるというスタイルのようです。お上りさん丸出しだったようで、こっちだよと別のおじさんが道案内をしてくれました。と思っていたのですが、ここはインド。人気のない物置らしきところを通り過ぎ、怪しげな部屋に連れ込まれました。一瞬よぎる身の危険。友達と一緒で本当によかったと心から思った瞬間でした。行った先は黒い女神様カーリー、殺戮の女神様です。ものすごくわかりにくい場所にあるから、ブース単位で運営しているため神官自ら勧誘する必要があるのでしょうか。ここでも祈祷して、カーリー神にオイルを注ぎ、また刺繍糸を巻かれて完了です。10ルピー出して去ろうとすると、このオイルは400ルピーもするんだ、少なすぎるとお布施にケチをつけて来ました。いや。そのオイル一本分(ボトル)でしょ〜。そんな高いはずないし、1人おちょこ1杯くらいしか使ってないし、絶対再利用してるっしょ〜。ないわないわ〜ということで、必殺:笑顔でARIGATO+合掌で去りました。

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最上階に着くと、ちょうどお尻の部分が出っ張っていました。ハヌマーン、なかなかファンキーなパンツを履いています。触りたいけど不敬かしら、なんて逡巡しているとふと、お尻の横にある扉が目に入りました。いけるのかな〜と扉を押すと開いた!よし行ってみよう。

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上は屋上でした。この部分はどこだ?背中かな?と見ていると、おじさんがやって来てここは入っちゃダメだ、と言って来たので退散。やはり立ち入り禁止だったか。

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上の階は見たので、次は地下部分を探検です。地下は仏教でいう地獄編です。コブラを鬼と神様が綱引きしている図です。中央付近の青い神様が仏教でいう閻魔大王でしょうか。

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最地下はさらにおどろおどろしく、生首を携えたカーリー神や、生血を飲んでいる3姉妹の像などがあり、ちょっとした箱根の何とか館的な様相を呈しています。子供がくると泣くこと間違いなしです。写真を撮りたかったのですがおじさんの監視の目が厳しく断念しました。

やっと元の階に戻り、煩悩界に戻ります。帰りは先ほど飲み込まれた口から出て行きます。意外とリアルな口内です。この寺院に立ち止まり祈祷する通行人が多く、私たちが出る時もちょうどお祈りをしているときで、まるで私たちが神になったかのよう。

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ちなみに、外に出てハヌマーン像の全体像を撮るため命がけで道を横断し、写真をとっている間に汗とともにおでこのビンディー(点)は流れ去っていました。うっかり拭いちゃったのもありますが。

寺院でもらった刺繍糸はこれ。数重なる水攻めにあい今や薄汚れてもへもへになっており、ミサンガのように自然に外れるまでつけておくべきなのか、今一番の悩みです。

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